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アドリブ小説

暇なので。

 

 コノニート!デテケー!モウダメダ…。……アッ、プップー!アブナイッ!キャーッ!ジコヨ…。ヒトヲカバッテ……。オレノジンセイハ……

 

はっ!

 

なんだここは。あっ。転生したのか。異世界に。人間パターンか?人外パターンか?あー、そういうことね。完全に理解したわ。

 

死後(ユーレイ)パターンだわ。

 

バタバタバタ

 

「お兄ちゃん!今日もお兄ちゃんのいぬ間にこっそりマンガ借りにきました!……っていた!?」

 

お前日本語できなくなったのか?どこがこっそりだ。大声出して。

 

「ご、ごめん……。今日は魔が差したの。いつもはちゃんとこっそりとってるよ」

 

お前は俺がどこに怒ったと思ってるんだよ……。あ、そうそう。言いたいことが。

 

「へ?ああ。髪のみの16巻なら私が持ってるからなくしたわけじゃないと思うよ?」

 

返せや。ってそうじゃねえよ。ちょっと大切な話がな。

 

「ん?なに?快楽伝も部屋にあるよ?」

 

……。兄ちゃん、さっき死んだっぽい。

 

「おもしろくねー。これじゃ快楽伝は没収だね!」

 

18禁だ!返せ!じゃない!死んだんだ!さっき!ホントに!返せ!

 

「死んだらここにいないでしょ。それじゃユーレイじゃん。お兄ちゃんには生まれ持った二本の足があるん、だ、から……。……足どうしたの?」

 

だから死んだの!死んだから足ない!ユーレイ!

 

「……え?笑えないよ?そんなはず……ない、はず……ううっ!」

 

「うはははははははは!手の込んだドッキリだね!冗談きついよ!まったく!」 

 

もうそれでいいや。ああ、これはもし俺が死んだらの話なんだがな。

 

「なに?まだ何かあるの?」

 

あ、いや、な。HDDの処分とか、本とか雑誌とかの処理とかよろしくな。

 

「なにそれ。うかつに死ねないね。お兄ちゃん」

 

兄ちゃんには兄ちゃんでいろいろあるんだよ。

 

「じゃあさ、じゃあさ。もし私が死んだらさ、昔のお兄ちゃんみたいに戻ってくれる?」

 

なんじゃそりゃ。

 

「昔の、私をよく守ってくれて、頭も運動もできて、今みたいに、お母さんやお父さんに迷惑かけちゃダメだよ……。お兄ちゃんのせいじゃないんだよ、絶対。私の分まで生きてよね……」

 

シンパクスウビジャク!マダタスカリマス!

 

え?

 

「やっぱりお兄ちゃんがユーレイなわけないよ」

 

モウコッチハ…。アア、ソウダナ……。

 

「私との約束、忘れないでね」

 

ピーーーーーーー

 

 

はっ!

 

…………。

 

そうか。お前は俺を庇って……。

 

俺の人生は……

 

もう俺一人のものじゃない。

 

そんなの……わかってんだよ……!すぐに受け入れられっかよ……!俺の人生は……!俺の人生は……!

 

オレノジンセイハ……