2022.4.13
研究室の奥の方からコーヒーメーカーが出てきました。しかもミル付きです。ミルで挽いたコーヒーは再構成されているのでコーヒー豆自体の賞味期限が切れていても問題ありません。分子レベルで物体を調べている男たちがガブガブ飲んでいます。故に問題ありません。
コーヒーをデスクに置きキーボードを取り出します。配属されて一週間、キーボードだけで遊べるゲームを研究しました。エスケープキーからスタートします。キーをつたって歩きながら押しつつ、この操作だけでシャットダウンします。嘘です。なんも研究してないです。シャットダウンしたら春アニメ見てます。コーヒーメーカーも嘘です。コーヒーメーカー洗うのが面倒なので生協で買ってます。でもコーヒー豆の賞味期限切れてもあんま味変わらないのは本当です。コーヒーンマー
2021.4.7
今日は研究室のリモート飲み会がありました。こういう時のために部屋は片付けています。完全にカメラの視野角を把握し、カメラ内にはギター、難しそうな本を配置。カメラ外には脱ぎ捨てられたコート、検閲図書、能美クドリャフカくんが配置されてます。パーペキです。全国ネットに出しても恥ずかしくありません。
ただ一応、念のため。カメラ映像を画面に写してチェック。椅子、整えられたベッド、読みかけを示唆させる開きっぱなしの技術書。タブレットアームを固定するために土台として犠牲になった生化学の教科書。
せ、せ、せ、せ、生化学！？
確かにキリスト教徒を家に招いて聖書で漬物つけてたら勢いよく聖書で殴られそうな感はあります。生化学はハードカバー大版なので殴られたら助かる見込みがないです。でもうちの研究室は生化学あまり関係ありません。これは例えるならキリスト教徒の目前でコーランで漬物漬けて「コーラ漬けw！」と言うようなもので多分殺されます。ということでカメラに映らない足元に移動しました。見られていなければ問題ありません。では、接続！
「こんばんーー」
ガタッ←膝がカレー皿にあたる
ベタッ←足元の生化学に落ちるカレー
「ああもったいない」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾑｼｬﾑｼｬｽﾞｽﾞｽﾞ←這いつくばって生化学をなめる僕
見られていないので多分問題ありません。
2021.4.2
最近唇の皮が美味くねぇなと思ってたら口唇ヘルペスっぽくて鏡で見てみると薄く黒ずんでいました。母方の実家に来てたのでその近くの小さい薬局に母と薬を買いに。するとそこの店主が昔よくお使いに来てた母のことを覚えてたらしくて話がめちゃくちゃ盛り上がりました。
店主「うちの娘も最近4人目生まれてな、1人目の時はお宅の妹さんと同じ時期の同じ病院でお産やったから」
母「え？xx病院ですか？」
店主「そーそー、xx病院ーー」
奥の方にいたおばちゃん「なんやいまxx病院聴こえたで〜」
そっからおばちゃんが話すには4人目は娘が40超えての出産だったからこりゃもう心配だとかでも上の子も高校生だし世話見てくれるからそれは安心だけどそういえば娘は今栃木に住んでて夫が勤めてた会社が分裂後別の会社に売られたらしくてそれもまた心配で同窓会の時にその話を子供がアナウンサーの人に話したらその局で売られた先の会社の特集やってくれて、なんや忖度してくれたんか話してみるもんやな〜。ってもしかしてあんたようお使いに来てたそこの家の娘さんかいな！」
店主「お前今までよう知らんで話してたんか」
おばちゃん「そんなん聞いてなかったから、なんやもうはよ言ってくれたらな〜。そうやそこのばあちゃんから聞いたんやけどあんたの息子さんが偉い大学行ったんやろ。あ！隣におる君か！いやすごいな〜。あんたのばあちゃんがもう自慢げに言いに来て知ってんねん〜。今4回生？え〜院行かんの！？あかんわ、どうせなら院行っとかななー。いやでも近所のxxさんとこの息子さん？院行って博士までとってそしたらもう就職先が見つからんゆうて今ポスドク？やってるらしいしその辺も…」
口唇ヘルペスない人間ってあんなに喋るんですか？
2021.11.18
今日で生物実験が終わってしばらく休みなのでマクドで話に聞く「マックポテト塩多め」を頼みました。
塩は別の袋で付くらしくもちろん秒で全部振りかけるといつもより塩がきいててンマイ！余談ですがこのとき近くのロッテリア前を通るとマクドのゴミがポイ捨てされていました。マクドアンチのロッテリア店員によるネガキャンに違いありません。愚かですね！最後の一欠片まで舐めとるケチなマクド民がゴミという最後の食材をみすみす捨てて逃すはずがありません。あとロッテリア民はでかいバーガーを食べるために口を大きく開けるあまり顎が長く成長するそうです。やーい顎長。
帰りの電車の席につき、そうだ今日はリュックに水があったのだと屈んでリュックに手を伸ばすと膝上のフライドポテトを床にぶちまけました。聖書によると床に落としても3分以内に拾えば食べていいし、あと隣人を愛しなさいと記述があるので拾ったポテトを隣の席の人に愛のお裾分けしようとしましたがポテトぶちまけ鬱男席の隣になんて誰も座ってくれなかったので一人で食べました。砂利と黒い毛の生えたポテトを咥え車窓を見ると暗闇に悲しそうな男の顔が映りました。塩多めにしたあの幸福そうな男はもうここにはいないのだと悟り、目からは多めにした塩が微かに溢れて頬を伝うのでし、た。
2021.11.11
冬という季節は物理的にも精神的にも人肌が恋しくなる時期だと言われています。冬に向けて備えなければもはや生きてはいけないでしょう。皆さんは既に備えを終えられたでしょうか。本日は冬を前に末という虫けらの生態を観察してみましょう。
高校卒業以来まともに女性と話さない末はYouTubeのシチュエーションボイスから必要な栄養のほとんどを摂取することで知られています。冬はなおさらその傾向が強く、その巣穴からは常にアニメ調の囁き声が聞こえてきます。
この時季、末はASMR投稿者を大量にフォローします。胴体から生えた8本の足と長い2本の触手を使って器用に検索していくのです。最近の学会ではボイスの終わりの尺あまりがあるかを調べる姿が報告されています。これはボイスが唐突に終わると爆音の動画広告が流れてしまうからだと考えられています。特に動画終わりに出会い系の広告が流れて発狂、首を掻きむしる様子がいくつか報告されています。
こうしてボイスを収集する末ですが無断アップロードされたASMR製品は一切聞きません。なぜなら過去に聞いた無断アップロード動画において妹の囁き声の中、突如音割れコンギョを流された経験があるからです。違法アップロードを行う犯罪者どもを決して許しません。末は社会的な生物です。
ボイスを巣穴に持ち帰った末は部屋の鍵を閉めて摂取します。過去にボイスの向こう側の女の子と話しながら聞いている最中に母親が入ってきたことがあるからです。今日も末は密室の中でイヤホンをしながら誰もいない虚空に向かって言葉を投げかけ続けます。インターネットを通じて一方的に届く音声信号の集合体と、彼は確かに会話しているのです。冬とは人間をおかしくしてしまうほどに厳しい季節なのかもしれません。それとも冬が来る前、ずっと昔から彼は狂っていたのでしょうか。ただ、別に冬とか関係なく年中こんな生態だったような気もします。
